■ 企業の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策における労働法務のQ&A

(弁護士 中野明安・近内京太・道徳栄理香)(2020/3/4時点)

Q-1(出勤停止措置と賃金支払義務の有無)
新型コロナウイルス感染症対策を進めている企業の中には、感染拡大防止のため、
①新型コロナウイルス罹患者・罹患している疑いがある者(疑似症患者)
②同居の家族が新型コロナウイルスに罹患した従業員その他濃厚接触者
③自主的に、不要不急の事業を縮小する場合の当該事業に従事する従業員
④政府や地方自治体の要請に応じて不要不急の事業を縮小する場合の当該事業に従事する従業員
のそれぞれについて従業員の出勤を停止する措置が考えられます。これらの場合に、使用者は当該従業員に対して賃金を支払う必要があるのでしょうか。

Q-2(出勤停止措置と休業手当支払いの要否)
以下の各場合に、事業者が労働者に対して新型コロナウイルス対策として出勤停止を命じる場合には、使用者は休業手当を支払う必要があるのでしょうか。
①新型コロナウイルス罹患者・罹患している疑いがある者(疑似症患者)
②同居の家族が新型コロナウイルスに罹患した従業員その他濃厚接触者
③自主的に、不要不急の事業を縮小する場合の当該事業に従事する従業員
④政府や地方自治体の要請に応じて不要不急の事業を縮小する場合の当該事業に従事する従業員

Q-3(有給休暇の取得とその勧奨)
使用者が新型コロナウイルス対策の一環として労働者に対して出勤停止を命じる場合、労働者に有給休暇の取得を強制することはできるのでしょうか。

Q-4(事業継続のための出勤命令の可否)
今後パンデミックが発生したとしても、重要業務の継続は必要です。使用者は重要業務に従事する労働者に出勤を命じることができるのでしょうか。

Q-5(事業継続のための出勤命令に対する年休権の行使と時季変更権の行使)
Q-4に従い、使用者が十分な感染防止策を講じた上で労働者に出勤して重要業務に従事することを命じたところ、労働者が年休権を行使した場合、使用者は時季変更権の行使ができるのでしょうか。

Q-6(重要業務継続のための労働時間延長)
パンデミック期には、多数の労働者が欠勤することが想定されますが、就業可能な労働者について労働時間を延長する措置をとることはできますか。

Q-7(重要業務継続のための事業集中と人員配置変更の可否)
パンデミック期においては、重要業務を継続させるため、企業内、グループ企業内又は他企業へ応援を命じることはできますでしょうか。

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